以下の丸山林平「定本古事記」は、同氏の相続人より、SSI Corporationが著作権の譲渡を受けたものである。
丸山林平「定本古事記」
- 下巻 -
【 崇峻天皇 】
原 文
長谷部若雀天皇、坐二倉梯柴垣宮、治二天下、肆艢。御陵在二倉梯岡上一也。
読み下し文
長谷部若雀天皇、倉梯の柴垣の宮に坐しまして、天の下を治しめしたまふこと、肆歳にましましき。御陵は倉梯の岡の上に在り。
丸山解説
〔長谷部若雀天皇〕既出。欽明天皇の皇子。崇峻天皇の御名。真本は、この上に「弟」と続入。本書は続入を無視する。〔倉梯柴垣宮〕くらはしのしばかきのみや。諸本「梯」を「椅」に誤る。「椅」は「いす」であり、また、一種の木の名である。記は上来しばしば「梯」「橋」を「椅」に誤っているが、宣長ほどの人が、この誤写に気づかぬのは不審である。その後の研究書も、すべて「椅」の誤字を踏襲している。延本は「埼」と誤写しているから、よほど古くから「椅」に誤ったものであろう。
田中孝顕 注釈
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