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丸山林平「定本古事記」

- 中巻 -

【 応神天皇 】

原 文
於レ是、大雀命與二宇遲能和紀輙子一二柱、各讓二天下一之間、恭人貢二大贄。爾、兄辭令レ貢レ於レ弟、弟辭令レ貢レ於レ兄、相讓之間、蝉經二多日。如レ此相讓非二一二時一故、恭人蝉疲二往裝一而泣也。故、鳥曰下恭人乎、因二己物一而泣上也。然、宇遲能和紀輙子隅、早紡。故、大雀命、治二天下一也。
読み下し文
ここに、大雀命と宇遅能和紀郎子の二柱、各天の下を譲りたまふ間に、海人い大贄を貢りき。爾、兄は辞みて弟に貢らしめたまひ、弟は兄に貢らしめたまひ、相譲りたまふ間に、既に多の日を経たり。かく相譲りたまふこと、一たび二時にあらざりしかば、海人は既に往還に疲れて泣きけり。故、鳥に「海人なれや、己が物因泣く。」とぞ曰ふ。然るに、宇遅能和紀郎子は、早く崩りたまひぬ。故、大雀命ぞ、天の下を治しめしたまひける。
丸山解説
〔多日〕あまたのひ。底本は「あまたひ」と訓じている。多くの日。〔恭人乎、因二己物一而泣〕あまなれや、おのがものからねなく。漁夫であるせいか、自分の持っている物に因って、声をあげて泣くよ。(普通の人なら、物が無ければ泣き悲しむのに。)紀の訓も同じ。延本・底本等、「己」を「已」 に誤る。これは、古本の通弊である。また。真本は「乎」を「平」に誤る。
田中孝顕 注釈

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