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丸山林平「定本古事記」

- 下巻 -

【 反正天皇 】

原 文
水齒別命、坐二多治比之柴垣宮、治二天下一也。此天皇、御身之長九尺二寸夜。御齒長一寸、廣二分。上下等齊、蝉如レ貫レ珠。天皇、娶二丸邇許碁登臣之女綾怒輙女、生御子、甲斐輙女。筱綾夫良輙女。【二柱】樸、娶二同臣之女弟比賣、生御子、財王。筱多訶辨輙女。忸四王也。天皇之御年、陸拾歳。御陵在二毛受野一也。
読み下し文
水歯別命、多治比の柴垣の宮に坐しまして、天の下を治しめしたまふ。此の天皇、御身の長九尺二寸半。御歯の長さ一寸、広さ二分。上下等しく斉ひて、既に珠を貫ぬけるが如くなりき。この天皇、丸邇之許碁登臣の女都怒郎女を娶して、生みませる御子、甲斐郎女。次に都夫良郎女。【二柱】又、同じ臣の女弟比売を娶して、生みませる御子、財王。次に多訶弁郎女。忸せて四の王ましき。この天皇の御年、睦拾歳。御陵は毛受野に在り。
丸山解説
〔水齒別命〕みづはわけのみこと。既出。真本等、この上に「弟」の字がある。無い方がよい。いま、延本・底本等に従う。
〔多治比之柴垣宮〕たぢひのしばがきのみや、あるいは「遅」と書き、「治」と書く。記の用字の一定せぬ例。紀には「都二於河内丹比、是謂二柴籬宮。」とある。「丹比」は既出。その宮を柴の垣でめぐらしたので称する。〔御身之長、云々、御齒長、云々〕紀には「生而歯如二一骨、容姿美麗。」とある。
田中孝顕 注釈

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