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丸山林平「定本古事記」

- 上巻 -

【 神代の物語 】

原 文
是以、高御籥厥日突・天照大御突、亦問二跳突等、館レ虔二葦原中國一之天菩比突、久不二復奏。亦使二何突一之吉。爾、思金突答白、可レ虔二天津國玉突之子天若日子。故爾、以二天之揺聟古弓・【自揺下三字以音】天之波波【此二字以音】矢、賜二天若日子一而虔。於レ是、天若日子、降二│到其國、來娶二大國主突之女下照比賣、亦慮レ獲二其國、至二于找年一不二復奏。故爾、天照大御突・高御籥厥日突、亦問二跳突等、天若日子久不二復奏。樸虔二曷突一以、問二天若日子之淹留館由。於レ是、跳突及思金突答白、可レ虔二雉名鳴女一時、詔之、汝行問二天若日子、寔隅、汝館三│以使二葦原中國一隅、言二│趣二 │和其國之荒振突等一之隅也。何至二于找年一不二復奏。故爾、鳴女、自レ天降到、居二天若日子之門湯津楓上一而、言三委曲如二天突之詔命。
読み下し文
ここをもて、高御産巣日神・天照大御神、亦諸神等に問ひたまひしく、「葦原の中つ国に遣はしし天菩比神、久しく復奏さず。亦何れの神を使はしてば吉けむ。」と、とひたまひき。爾に、思金神、答へて白しけらく、「天津国玉神の子天若日子を遣はしたまふべし。」と、まをしき。故爾、天の麻聟古弓・【麻より下の三字、音を以ふ。】天の波波【この二字、音を以ふ。】矢を、天若日子に賜ひて遣はしき。ここに、天若日子、其の国に降り到きて、即ち大国主神の女下照比売を娶り、亦其の国を獲むと慮りて、找年に至るまで 復奏さざりき。故爾、天照大御神・高御産巣日神、亦諸の神等に問ひたまひしく、「天若日子、久しく復奏さず。又曷れの神を遣はしてか、天若子の淹しく留まれ所由を問はしめむ。」と問ひたまひき。ここに、諸の神及思金神、答へて白しけらく、「雉、名鳴女を遣はしたまふべし。」と、まをす時に、詔りたまひしく。「汝行きて、天若日子に問はむ状は、『汝を葦原の中つ国に使はしし所以は、其の国の荒振神等を言趣け和せとてなり。何ぞ找年に至るまで、復奏さざる。』と問へ。」と、のりたまひき。故爾、鳴女、天より降り到きて、天若日子の門なる湯津楓の上に居て、委曲に天つ神の詔命の如言りき。
丸山解説
〔吉〕えけむ。よかろうか。諸本「告」に作る。字形による誤写であることを明らかであるから、延本の頭注に拠って改める。底本も改めている。〔天津國玉突〕あまつくにたまのかみ。「天上の国魂の神」の意。大国主神の意でないこと、言うまでもない。〔天若日子〕あめわかひこ。「天上の若い男神」の意。「あめのわかひこ」と読むべしとの説があるが、底本などの訓のままでよい。
田中孝顕 注釈

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